80年続く連続ドラマを一緒に見ないか?

野球は人生そのもの。そういうシーンに出くわすと涙もろくなる年頃のプロ野球観戦記。タイトルは中日ファンの作家である奥田英朗さんの名言を一部お借りしています。

2007年2月19日 野球少年

電車に2時間ガタゴト揺られ、そこから車で15分。
埼玉にある少年野球塾に見学に行ってきた。

キャッチボールを見ていたときに、目の前にいた少年の話。
彼は、何球かに一球、怖がった様子で落球してしまう。
どれも山なりの捕りやすそうなボールに見えるのだが、彼には何か見えるのか、突然怯えるのだ。

その子をしばらく見ていると面白いことに気がついた。
彼が恐怖を感じたとき、ユニホームの背中の右肩甲骨の辺りにシワが入る。
その野球塾の塾長さんが「ユニホームを着ていると筋肉の動きや発達具合がよく分かる」と話していたが、彼の場合は恐怖が筋肉の緊張を呼び、それが表れるのだろう。 

こうなると後ろから見ていても、相手の子が投げたボールが弧の頂点に達した辺りで、捕れるか落とすか分かるようになる。

投げる→背中はきれい→捕れた
投げる→背中にシワが→落とした 

キャッチボールすらロクに出来ない私としては、ボールを落とすのは手首の使い方のような技術の問題だと思っていたのだが、それ以前に、ボールが手元に届く前に決まる要素があるというのが興味深い。
彼が何を持って恐怖を感じるのかは分からないまま終わってしまったのが残念だ。 


違う少年の話。

この子は幼稚園の年長さん。
野球が大好きで大好きで、遊びといえば野球。鬼ごっこやかくれんぼなどは全く興味なし。
そしてテレビで見た野球選手の名前を書き留めるためにひらがなと数字を覚えたというつわもの。
なんて将来有望な子なのだ!
私が野球で身に付けたスキルといえば「授業中にラジオでこっそり日本シリーズを聞く技」くらいなのを思うと泣けてくる。


その子のお母さんが言った。
「このまま野球オタクに育ったらと思うと心配で・・・」

うーむ、私にそれを言うか。 
でも大丈夫、野球オタクは楽しい!
全国に観戦旅行もできるし、仲間もたくさんできるのだ!