2008年9月14日 よみがえる西鉄ライオンズ
福岡にある三越天神店に、西日本鉄道の100周年記念イベント「よみがえる西鉄ライオンズ展」を見に行った。
展示の中心は1950年代の西鉄黄金期。
監督は三原。エースは鉄腕・稲尾。
稲尾は入団当時は打撃投手だったらしい。
そのため毎日300~400球を投げていたそうだ。
打撃投手の仕事は、打者が打ちやすい球を投げることだが、稲尾は3球は打ちやすい球を投げ、その次は自分が投げたい球を打ちにくいコースに投げ込んだとか。
その球を中西太、豊田泰光といったそうそうたる面々が打ちあぐね、三原監督に「すごい投手がいる」と報告したのが、鉄腕伝説の始まりだったらしい。
1シーズン42勝。
20試合連続勝利。
日本シリーズ4連投4連勝。
神様、仏様、稲尾様…。
知識としては知っていたけど、一年一年軌跡を追っていくと、その凄さが染みてくる。
こんなすさまじい投手が日本にいたとは!
そして、56~58年の西鉄の日本シリーズ3連覇は一試合一試合を新聞記事付きで解説してあり、それを読むと凄惨さが臨場感を持って伝わってくる。
こんな恐ろしいほど緊張感溢れる試合を三年連続で戦う(しかもシーズンも強豪・南海と激烈な戦いで勝ち抜いている)選手たちはどんなに強い心を持っているのか…。
ちなみにこの時、近鉄パールスは最下位街道をひた走っておりました…
伝説の名選手を追っていると、最後の方に仰木彬氏登場!
私の好きな台詞に「野球は70年続いている連続ドラマだ」というのがあるのだが、若き仰木さんを見たときに、この言葉が蘇った。
遠い伝説だと思った西鉄だけど、それは次の世代、次の世代と繋がって、今に至っているのだ。
今でも西鉄ライオンズがあったら、うっかり好きになってしまいそうな、いい展示でした。
関西の鉄道各社も、こんな記念イベントをやってくれないかなあ!