80年続く連続ドラマを一緒に見ないか?

野球は人生そのもの。そういうシーンに出くわすと涙もろくなる年頃のプロ野球観戦記。タイトルは中日ファンの作家である奥田英朗さんの名言を一部お借りしています。

2009年8月16日 ペサパッロ〜フィンランド野球

フィンランドフィンランド野球というのを見に行った。
フィンランドに野球が伝わった当初、野球用のグラウンドがなかったので(それまで野球がなかったのだから当たり前だ)、サッカーの競技場を利用して野球をやったことから独自に発展したのがフィンランド野球で、ペサパッロと呼ばれている。
ヘルシンキから電車で1時間半かけて見に行ったのだが、あまりの違いっぷりに唖然とするばかりだった。 


まずはグラウンド。
これはサッカー競技場の名残りで今でも長方形だ。
長方形の端の方にホームベースがある。
ホームベースは五角形ではなく丸い形をしている。
しかし、この程度の違いはたいしたことはない。

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ペサパッロでは、野球でいう一塁のある位置に二塁がある。
二塁ベースは、肩を寄せ合えば5~6人は立てる大きさの半円形だ。

ペサパッロの三塁は、野球で言う三塁と同じ位置にある。 
こちらも二塁と同じ大きさの半円形だ。

それでは一塁はどこにあるかというと、
三塁とホームベースを結んだ直線上の真ん中よりやや三塁寄りにある。
このままだと一塁に向かう打者とホームに向かう三塁走者が交錯するので、予防措置が取られている。
三塁からファールゾーンに向かい白線が伸びていて、三塁走者はその白線にクラウチングスタートの要領で待機をするのだ。

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そして途中に旗が立っていて、三塁走者はその旗の外側を走る。
打者走者は旗の内側を走ることで、両者が交錯しないようになっている。
(下の写真で言うと、右側の黒と黄のユニホームの人が1塁走者。奥の同じユニホームの人が2塁走者。3塁走者は2塁から伸びているラインと1塁から後ろに伸びるラインが交差するところにいて、手前にある旗の外側を走ってホームへ向かう。ホームベースにタッチする必要はなく、ホームを示すラインを越えればOKである。この1枚だけ写真が小さくアップされるのは何故だ。。) 

 

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次に守備位置。
ピッチャーが1人、内野手が6人、外野手が2人という内訳だ。
キャッチャーは必要ない。
なぜならピッチャーはホームベースのすぐ脇から、ホームベースを挟んですぐ隣に立っているバッターに投球するからだ。

野球ではピッチャーは前にボールを投げるが、ペサパッロでは上に投げる。
そしてバッターは上から落ちてくるボールを打つ。
野球のピッチャーは、スピードの緩急、球種(ストレートとかカーブとか)、コース(内角外角高い低い)を意識して投げますが、ペサパッロのピッチャーは高く投げ上げるか低めに投げ上げるか、あとは投げるタイミングくらいしか工夫のしようがないと思われる。

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そしてルール。 これはもう、すさまじく違う。
・フライアウトはアウトカウントに含まれない
・ヒットでランナーを進めることができた打者は、そのままもう一度打席に立つことができる
・3人いる指名打者は打順に関係なくいつでも何度でも出場できる
見てて分かったのはこれくらいで、あまりに違いすぎて全然理解できなかった。
周囲の超満員の観客は試合の行方に一喜一憂しているので何らかの法則はあるはずなのですが、全く理解できない!
バットとボールとグラブを使うけど野球とは違うスポーツと私的には分類したくなってしまった。

今まで日本以外で野球を見るときは応援スタイルの違いが面白いなあって思うのだが、ここまで内容が違うとますます面白い!