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80年続く連続ドラマを一緒に見ないか?

野球は人生そのもの。そういうシーンに出くわすと涙もろくなる年頃のプロ野球観戦記。タイトルは中日ファンの作家である奥田英朗さんの名言を一部お借りしています。

2009年10月10日 球秋到来、緒方孝市引退試合

広島 野球全般

子供の時から見ていた選手が次々と引退を発表し、あちこちで引退試合が行われている。
ロッテ小宮山悟が一球セーブにて史上最年長セーブ記録を更新した。 
中日立浪が二塁打を打ち、通算二塁打の日本記録を更新した。 

一方で中日の井上一樹は、ファーム日本選手権で代打で登場したのに、ランナーが牽制死になり3アウトチェンジという衝撃の展開をくらってしまった。
しかし次の回で仕切り直しのホームランを打つのだから、惚れ惚れする。

引退試合を見るのは切ないけれど、それぞれの個性に合ったいい終わり方を見るのは嬉しくもある。

そして今日の広島×巨人戦は緒方孝市引退試合
20年程前は巨人の緒方耕一の方が有名で人気だったけど、
まさか広島緒方の方がこんなに息の長いいい選手になるとは思わなかった!

8回の表に守備につく緒方。
かつて広島で緒方と一緒にプレーしていた木村拓也がバッターボックスに。
ピッチャー大竹の球を軽くすくって、打球は緒方のいるセンター方向へ。
あ、キムタク、笑ってる!
平凡なセンターフライで嬉しそうに笑うなんて、普通なら怒られるよー。 
緒方はもちろんしっかりとキャッチして、笑顔を見せる。
アウトになったキムタクも一塁ベース上でもう一度にっこり笑う。
言葉を交わす代わりに、ボールを使って気持ちが通っているのだろう。
グラウンドに立つ人間だけが理解できるコンタクトを羨ましく思う。

8回の裏、緒方に打席が回る。
緒方の応援歌も聞き納めだからゆっくり聞きたいな、と思った瞬間に、いきなり初球をヒット!
そして必死に走って三塁打!!!
ガッツあるヘッドスライディング、緒方らしい!!

次のバッターはピッチャー大竹。
スクイズいけ!」と勝手な声援を送っていたら、ゴンザレスの投球が後ろに逸れた。
ホームに向かって、もう一度ヘッドスライディングをする緒方。
でも、手が、塁に、届いていない…
ここで恰好よく決まらずに笑いを取っちゃうところが、緒方の愛される理由なのか。
脚力で魅せてきた緒方なんだけど、これが「引退」ということなんだなあ。

試合後の引退セレモニーの後、グラウンドを一周する緒方の姿を、広島の若い選手たちが見つめていた。
この中で、いったい何人の選手が引退セレモニーを経験できるのだろうか。

野球好きにとって切ない季節が深まっていく。